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阪神淡路大震災後、中越地震、スマトラ沖地震など、
世界各地で発生する激甚災害に、関東大震災の経験は生かされたか!

関東大震災における危機管理の公式記録
復刻版 大正震災志 全4巻

復刻版 大正震災志 全4巻

内務省社会局 編 A5判/写真帖のみA4判 1986年刊 ISBN 978-4-8419-1038-4
定価262,500円(本体250,000円+税5%)

本書は、関東大震災の社会経済的被害の調査報告であるばかりでなく、この大災害に際して政府諸機関と地方自治体とが、どのように対応したかを記録することを第一の目的として編集された関東大震災における危機管理の公式記録である。

書籍画像:大正震災志

内容明細
上巻
被害状況を示す図表13点 内篇 前記 日本震火災略史 付歴代救護施設
正記/陸岸の隆起と陥没/海底の隆起と陥没
叙説/東京市/東京府/横浜市/神奈川県/千葉県/静岡県/埼玉県/山梨県/茨城県
■A5判 1236頁
下巻
外篇 後記
臨時震災救護事務局/宮廷関係事項/諸官省/道庁殖民地及各府県の救護/各種団体の救護状況/諸外国の同情/芸術品並に史的古物及古典籍の損害/告輪並二諸法令
■A5判 848頁
附図
東京市震火災延焼状図・同発火地点及焼失区域図(2葉)
消防隊活動経路
東京府・横浜市・神奈川県・千葉県・静岡県・埼玉県・山梨県管内震災被害図(7葉)
林野被害区域概況図・地盤垂直変動図・相模灘附近水深変化調査図
食糧配給所位置図・その他警備配置関係図(6葉)
東京復興計画一般図 
■A5判 折り込み図20頁
写真帖
大地震ふ/地震直後/劫火起る/避難震災の跡/海嘯と山海嘯/混乱悲哀の帝都/救護/避難小舎からバラックへ/バラックより本建築へ/復興
■A4判 166頁 455点

関東大震災の社会経済的被害の調査報告 ―大正震災志―

大災害に対する復興計画の記録の再現

 大正12年9月1日正午近く、関東地方を襲った大地震は、未曾有の惨害をもたらした。
 本書は、この大災害に際して政府諸機関と地方自治体とが、どのように対応したかを記録することを第一の目的とし、公式記録に準ずるものとして編集された。地震の翌10月には早くも震災志編纂係が臨時震災救護事務局に設置され、同局廃止後は社会局に移され、大正14年に刊行されたものである。
 政府諸機関の活動を鳥瞰するドキュメントであるという時、そこに採用されている資料の公開度が問題であるが、本書では、後の太平洋戦争に至る15年戦争の時期と異なり、極めて率直に資料を公表している。例えば「流言蜚語」による在日朝鮮人に対する迫害が、どのようにして発生したか、それに対する対応がどうなされたかといった事についても言及されている(上巻383〜392ページ)。その対応関係の記録は、警察・陸軍・海軍の配備状況図まで含まれる。
 また、資料自体の特徴としては、内務省の権限を活用して、各地方行政官庁に対し回答を求めた事項の報告文書類が収録されていることが挙げられる。これらには多くの統計表が含まれ、大正8年の国勢調査の経験を生かして行われた「震災地人口調査」や内務省等が調査方式を指定することなく記入を求めた「表式統計」等、重要な一次資料である。
 また、被害のあった2市1府6県にわたって、できるだけ均質な資料を集めようとしている。
 共通の記述項目を挙げると、
 (1) 人的被害
 (2) 建造物の被害
 (3) 各種資産の被害
 (4) 避難者輸送
 (5) 交通手段の被害と活用状況
 等である。

 本書は、関東大震災の全容を伝える基本資料であると共に、大規模な自然災害に見舞われた際にとるべき危機管理体制の在り方について、貴重な指針となる資料である。

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